中編でお伝えしたとおり、惣菜のお仕事は複数のポジションがあります。ここでは、惣菜の仕事がどういう順番で広がっていくのか、製造のほかにどういう仕事があるのかなどをお伝えします。
製造のお仕事は、先に書いたようにいくつかのポジションに分かれていて、その日のメンバーのスキルによって担当するポジションが決まります。多くの場合、一人が2~3つのポジションは覚えられるようにローテーションをし、スキルアップしていきます。入社したばかりの未経験者はサラダから始まり、フライ、弁当、焼き鳥、天ぷら、寿司と仕事の幅が広がっていきます。売場面積にもよりますが、1日に作る商品数は50~60程度。天候や前年比のデータなどを考慮しながら製造していきます。
また、惣菜の製造は寿司やサラダを作るポジションと、フライヤーで油を使うポジションとでは部屋が分かれています。サラダなどを製造する部屋は、室温が18℃以上にならないように管理されています。
店で売られている惣菜の商品の多くには、商品名や金額が印字されてあるシールが貼られています。このシールはプリンターラベラーという機械に、商品ごとに割り当てられている番号を入力すると、売価や添加物、消費期限などが印字され出てきます。それを商品に貼り、売場に出すのが値付けと品出しです。
対面販売は、売場でお客様に声かけをし、試食により商品の味を知ってもらい、売り込みます。このお仕事をする人をマネキンといいます。
食品を製造する仕事では、衛星面で注意が必要です。髪の毛は長くても制服の帽子や三角巾、ネットの中にしまうので問題はありません。しかし、アクセサリーに関しては結婚指輪であっても、指と指輪の間に雑菌の残りやすく、食中毒が発生する可能性があるためはずさなくてはなりません。ネックレスも制服から見えないところに着けていても、調理中に切れて異物混入につながる恐れがあるためはずします。
また、臭いにも注意が必要。特に体臭は品出しなどで売場に出た際に、お客様に嫌悪感を与えてしまう可能性があります。香水や香りの強いシャンプーも避けた方がいいでしょう。制服は、レストランのシェフが着ているような白衣のほか、頭巾やネット、靴が支給されます。
惣菜のお仕事は、自分が作ったものを買ってもらえる喜びや、お客様に喜んでもらえたことでやりがいを感じることが出来ます。お客様に商品の味を伝えるための試食も多く、食に関心がある人にとっては楽しみが多い仕事といえます。2年勤務すると調理師の受験資格である「実務経験2年以上」という条件を満たし、履歴書に書ける資格を得る可能性が広がるでしょう。
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