中編では、惣菜の製造業務と付帯業務について詳しくお伝えします。製造業務はフライヤーを使った揚げ物の製造、パック詰め、サラダ、寿司、弁当、焼き鳥、ピザの製造などです。付帯業務は値付け、品出し、対面販売になります。
商品の製造は、すべてマニュアルがあり分量も決まっているので、担当者が自分の舌で確かめながら味付けをすることはありません。マニュアル通りに作ればいいため、未経験者でも安心して始められます!
定番商品の具体的な製造方法を紹介します。サラダの製造は野菜を切って混ぜるのではなく、キットとして納品されたカット野菜をボールに開け、オイルなどとよく混ぜてから決められた数のトレイに分けていきます。サラダの製造は、一番といってもいいくらい簡単なお仕事です。
カツなどのフライの製造は、マニュアルに沿って決められた時間と温度で揚げ、放熱した後にトレイに詰めます。味付けは付属で付いていることが多く、混ぜ合わせて使います。から揚げのように生肉と揚げ粉、醤油、水で作るものであっても、調味料の分量などはすべて決まっているので、店ごとに味が違うことはありません。揚げ物は一度にたくさんの商品を製造することができるほか、夕飯としてそのまま食卓に出せるため、タイムサービスの商品に選ばれることが多いです。
弁当の製造は、ほぼトレイに詰めるだけです。白飯やおかずを詰めていきますが、おかずは店で作った揚げ物や中華惣菜を使う場合もあります。オフィス街にある店舗は会社員がランチ用に買いに来るため、弁当の製造は忙しくなります。
天ぷらは、カットされた状態で入荷した野菜と冷凍の海鮮素材などを、てんぷら粉と水を混ぜ合わせた「ドロ」と呼ばれるものにくぐらせてからフライヤーで揚げます。基本的には難しくありませんが、かき揚げや海鮮の天ぷらを作る時は、見た目を豪華に大きくするため揚げている最中にドロを足していく「花を咲かせる」という作業が必須になります。未経験の人には難しいかもしれませんが、数をこなしていけば誰にでも出来るようになります。このポジションは、年越しそばを食べる12月31日が一番忙しいです。
寿司ロボットを使わない店舗の場合、巻き寿司は決められたグラムの酢飯を海苔の上に広げ、具材を乗せて巻きます。握り寿司のシャリは、約50個が1枚のシート状になって納品されます。見た目は蚕の繭のようで、可愛らしい形状です。それを取り出し、ネタを乗せ軽く握りなおしてからトレイに詰めていきます。寿司ネタはチルドか冷凍で、カットされた状態で納品されます。豪華な寿司になると、マグロの柵を切り、ネタにすることもあります。このポジションは恵方巻の製造がある、2月3日の節分が忙しくなります。
このほか、焼き鳥はタレを塗りコンベクションのオーブンで、ピザはマヨネーズやチーズをトッピングして、マニュアル通りにコンベクションで焼きます。
後編では、惣菜のお仕事の広がり方や将来性についてお伝えします。
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