スーパーマーケットで売られているサラダやから揚げなどの惣菜や、お弁当。「仕事が忙しくて作る時間がない」「揚げ物は大変だから家では作らない」など購入する理由はさまざまですが、すぐに食べられるため多くの人が重宝しているのではないでしょうか。料理を作るのが好きで、惣菜の仕事に興味を持つ人は多くいますが、惣菜の製造で使われる食材は、実はその多くがカットされた状態で納品され、味付けも決められています。そのため、レストランのように味の工夫をするという想像性には乏しいものの、天ぷらや寿司の製造では、ほかの職場や家庭でも活かすことができる技術を習得することができます。
ここでは、未経験でスーパーマーケットの惣菜部門に入社し、契約社員として9年間働いた女性を紹介。包丁を持つことさえおぼつかなかった未経験者が、惣菜のお仕事に就き経験、習得したことについてお話しを聞きました。。
朝はまず、前日に売れ残った商品の廃棄作業から始めます。この作業を最初にすることで、その後に作る商品と、賞味/消費期限切れの商品が混ざることを防ぐことができます。そのなかで、賞味期限が切れていないものは値引きをします。
その後、納品された食材を冷蔵庫/冷凍庫に搬入。朝、納品されるのは、チルド商品がほとんど。おにぎりなど、工場で作られた商品は店頭に並べていきます。それが終わったら、メイン業務となる惣菜の製造を開始。製造をしながら、値付け、品出し、使用した調理器具の洗い物、売場の整頓を行います。
売れた商品の補充をするため、昼休みは交代で取ります。昼休みは12時と思われがちですが、ランチ用に惣菜を買うお客様も多いため、12時は忙しい時間になります。昼休み後は、売れた商品や広告商品の補充、夕方からタイムサービスがある店舗は、その時間に合わせて商品の製造を開始。その後は、当日に売り切らなければいけない商品の値引きを16時から18時に行い、翌日分の食材の仕込み、冷凍庫の整理、食材や包材の発注、月によっては棚卸しをして、清掃後、業務終了となります。
使用する機械は、スチームコンベクションとフライヤーです。スチームコンベクションとは、大きなオーブンのようなもの。この一台で「蒸し」「蒸し焼き」「焼き」など、複数の工程を行なうことができる優れものです。高価な機械なので、ある店とない店がありますが、いい機械になると一段目は「焼き」、二段目は「蒸し」を170℃でという細かな設定もできます。
フライヤーはから揚げや天ぷらなど、揚げ物の調理に使うものです。電気式とガス式のものがあり、どちらもボタン一つで油の温度を調節出来るようになっています。このほか、にぎり寿司のシャリ玉を自動で同じグラムに作る、寿司ロボットという機械もあります。
中編では、惣菜の製造についてお伝えします。
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